1554年、コンスタンチノーブルのカフェ・カーネスが店名の残っている本格的なコーヒーハウスといえ、「コーヒーの家」という意味であり、カフェ・カーネスと同じ意味で、イギリスでは「コーヒー・ハウス」が一世を風靡した呼び名となっています。
カフェ・カーネスには商人、役人、教授、文人、芸術家などにとってまたのない社交場であり、かつ文化的サロンでありました。
カフェのもつ社会的機能・社交・文化・情報の場を提供し、その後、ヨーロッパのカフェに絶大な影響を及ぼすものとなります。
トルコでは、16世紀半ばには豪華なコーヒー店が誕生し、コーヒー道具やコーヒー・セレモニーなどのコーヒー文化が栄え、上流階級のみならず庶民の間でもコーヒーが盛んに飲まれるようになったそうです。
煎ったコーヒー豆を細かくすりつぶしてから煮出すという方法が考え出され、トルコ・コーヒーの入れ方として定着していきました。
そんなコーヒー先進国であるトルコから17世紀後半、フランスのルイ14世にコーヒーが贈られました。コーヒーそのものはもちろん、異国情緒あふれるコーヒー・セレモニーの雰囲気や美しい道具類は、フランスの貴族たちにとって魅力あふれるものだったようです。
そしてフランスは、コーヒーの輸入開始を決めました。キリスト教圏では、エチオピアでコーヒーが発見されて以来、なかなかコーヒーが伝播されてきませんでした。
ベネチアに上陸したコーヒーは、程なくしてローマに伝わったのですが、ここでもコーヒーを巡る賛否両論が巻き起こったそうです。
コーヒーは異端者イスラム教徒の飲み物「汚れた悪魔の血」であり、尊きキリスト教徒は飲むべきでないと主張し論議はいつ果てることなく続き、ついにローマ法王クレメンス8世のご信託を仰ぐこととなりました。
ひとくち口にした法王は「悪魔の飲み物といわれるコーヒーが、なぜかとも美味なるや、もはや、かくも美味なるものを異教徒に独占させておくのに忍びない。余はコーヒーを洗礼し、キリスト教徒の飲み物たる資格をあたえ悪魔の鼻をあかしてやりたい」と、コーヒーは宗教、国境を超越し、ヨーロッパにおける身分を保障されました。
17世紀に入り、ようやくこのようにして、ヨーロッパにも本格的にコーヒーが広まり始めたのです。
ちなみに、ヨーロッパ最初のコーヒー店は、1645年・ベネチア、1650年・オックスフォード、1652年・ロンドン、1669年・パリ、1675年・ハンブルク、1689年・ボストンで誕生しました。
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